信じたい、という気持ちは、
優しさだと思っていた。
疑うより、
何も聞かない方が、
家族は続いていく気がした。
確信がなければ、
疑うべきじゃない。
そうやって、
自分に言い聞かせてきた。
でも、
信じ続けることが、
だんだん苦しくなっていた。
説明はついた。
謝罪もあった。
それなのに、
心だけが、
前に進まなかった。
信じたい自分と、
確かめたい自分が、
ずっと、
心の中で言い合いをしていた。
そして、
そのバランスが、
静かに崩れた。
もう、
信じたいかどうかじゃなかった。
——信じ続けることが、
自分を壊し始めていた。
そのことに気づいた瞬間、
僕は、
信じたい自分と、
決別した。

コメント