復元メールで見つけた“決定的なもの”

復元の操作は、

想像していたより簡単だった。

手順通りに進めていくだけ。

ただ、それだけの作業。なのに、指先が、わずかに震えていた。

表示された一覧の中に、見覚えのある名前があった。

どこかで見たことがある。何度か耳にしたことがある。

でも、深く考えないようにしてきた名前。

画面を開いた瞬間、時間が止まった。

そこに並んでいたのは、誤解では済まない言葉だった。

冗談では片付けられない距離。

友人とは呼べない温度。

言い訳の余地がない形で、そこに残っていた。

胸の奥が、静かに沈んでいくのが分かった。

怒りは、まだ出てこなかった。

ただ、「やっぱり」という感覚だけが、

ゆっくり広がっていった。

疑いは、この瞬間、確信に変わった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました